SMARTCAMP Engineer Blog

スマートキャンプ株式会社(SMARTCAMP Co., Ltd.)のエンジニアブログです。業務で取り入れた新しい技術や試行錯誤を知見として共有していきます。

開発チームでやってる目標設定と振り返りを期間の単位でまとめてみた

スマートキャンプでボクシルのプロダクトマネージャーをしている笹原です。

本記事はスマートキャンプ Advent Calendar 2019 - Qiitaの18日目の記事です。

もうアドベントカレンダーも残すところ1週間ですね。書く人も2週目に入ってきており、そろそろネタの引き出しに困りだすところですが頑張って走り抜けます!

話は変わりますが、ブログを書くにせよ何にせよ、目標を持つことは大事ですよね。

しかし、エンジニアやデザイナは目標設定に悩む人も多いんじゃないでしょうか。

僕はいつもめちゃくちゃ悩んでます笑

今日は、ボクシルのProductチームがどのように目標を設定し、それをどのように振り返っているのかまとめていきたいと思います。

長期的な事業Visionと中期の事業目標

ボクシルは長期的な事業Visionとして以下を掲げています。

f:id:yuma124:20191218183033p:plain

この事業Visionを実現していくための中期の目標として事業全体のマイルストーンが設定されており、Productチームはこのマイルストーンを達成することを目的として、目標を設定していくことになります。

f:id:yuma124:20191218165645p:plain

半期

目標設定: Productチームの目標設定

弊社では半期ごとに目標設定をしています。

Productチームでは目標を落とす最小単位を個人ではなくチームとしているため、チームメンバー全員の認識をすり合わせながら、半期のチーム目標を考えていっています。

チーム目標を考えていく際には以下の流れで進めていきます。

  1. 目標設定の目的についてチームで目線合わせ
  2. 前提条件として事業全体の状況の洗い出し、認識統一
  3. 設定すべき目標をブレスト
    • 付箋に書き出し
    • 目標となる単位にカテゴライズ
  4. カテゴライズされた目標群を優先順位付け
  5. 取り組む目標の決定
  6. 目標が実現されたことを計測するための指標を策定

目標は考えるときはOKRのエッセンスを多分に入れています。

特に以下のような点を取り入れることで、チームが最大限以上のパフォーマンスを発揮できるようにと考えています。

  • 目標はワクワクするようなものにする
  • 定性的な目標とそれが達成されたことを図るための定量的な指標をセットで考える
  • 目標の達成度合いは給与に関する評価には影響させない

四半期

振り返り: チーム振り返りDay

四半期に一度丸一日かけて、チーム全体の振り返りをしています。

丸一日とることで、普段ではできないようなフィードバックできたり、ちょっとしたもやもやを全員で話せたりします。

毎回している以下の2項目に加えて、都度アジェンダをチーム内で募集して開催しています。

  • 4半期のタイムライン確認
  • メンバーの相互フィードバック

直近では昨日行ったのですが、その時のアジェンダは以下のような感じになってました。

f:id:yuma124:20191218191853p:plain

月次

振り返り: 360°フィードバック

個人の成長にフォーカスした取り組みとして、360°フィードバックを実施しています。

フィードバックを受ける側の成長、モチベUPのために、普段の業務や振返りで伝えきれてない事を率直に伝える場です。

以前は半期ごとに実施していたんですが、重い&遅いので軽く&早いフィードバックを、ということで月次での実施になりました。

スクラムの5つの価値基準ベースでフィードバックをします。

  • コミットメント(Commitment)
  • 集中(Focus)
  • 公開(Openness)
  • 尊敬(Respect)
  • 勇気(Courage)

フィードバックの内容はマネージャーと、フィードバックを受ける人だけが見れるようになっています。

隔週

目標設定&振り返り: チームの目標達成推進

実際にチームの半期目標に対してどういうアクションを取るのかを確認・軌道修正をしているのは隔週のこの場になります。

以下のようなアジェンダでVisionを達成するためのマイルストーンにどの程度近づいているのか、次に取るべきアクションは何なのかを確認しています。

その場で次の振り返りまでの宿題を作り、その宿題の確認から次のMTGは始まります。

アジェンダは以下のような流れになっています。

  1. 前回の宿題確認
  2. 目標の再確認
  3. 指標の集計
  4. 現状の確認
  5. ネクストアクションの設定

週次

週次より小さい単位から、実際の開発に内容が落ちてきています。

ボクシルもBiscuetと同じく、開発プロセスのフレームワークとしてScrumを採用しています。

イテレーションを1週間で回しているため、Scrumのセレモニーが週単位での目標設定や振り返りの役割を担っています。

tech.smartcamp.co.jp

目標設定: Sprint Planning

その週に何を開発するかをSprint Planningで決めています。

スプリントゴールをプロダクトマネージャーが決めた上で、開発チームがバックログの上からその週で開発するアイテムを選択してスプリントバックログを作成していきます。

f:id:yuma124:20191218184206p:plain

振り返り: Sprint Review(ボクシル全体ミーティング)

ボクシル全体ミーティングというボクシル事業に関わる全員が参加する場で、アウトプットの共有をしています。

この場ではセールスやマーケから事業数字の共有や、事業部長から中長期の施策の共有があり、そういった事業にまつわる情報をインプットする場にもなっています。

振り返り: Sprint Retrospective

スプリントの振り返りはKPTでやっています。

KPTは以下の流れで1時間に収まるようにしています。

  1. メトリクスの収集(ミーティングの前に行っておく)
  2. メトリクス及び前回のトライの確認
  3. KPを書き出す
  4. KPの中から議論したいものをVoteで決める
  5. Voteされた順に議論を進めTryを決めていく

始めた当初は1時間でTryを決めきれることのほうが珍しかったのですが、今では余裕を持ってTryを決めることができています。

f:id:yuma124:20191218183644p:plain

振り返り自体は、ホワイトボードを用いてアナログに見える形で行っていますが、実施内容をストックしていくためにスプレッドシートにまとめています。

f:id:yuma124:20191218183520p:plain

日次

目標設定: 朝会( Daily Scrum )

目標設定というと大げさかもしれないですが、一日でやることを決める場ということで朝会をここで挙げさせてもらいます。

アジェンダとしては以下のような簡潔な感じになってます。

  1. 昨日の進捗の確認
  2. 今日やることの確認

f:id:yuma124:20191218185551j:plain

写真を見ていただくとわかりますが、朝会の司会は毎日ルーレットを回してわいわいしながら決めてます。

また、弊社ならではの確認にはなりますが、どの時間でモブプロをするのかこの場でスケジュールを決めてます。

モブプロをどのように取り入れているか気になる方は以下の記事を読んでみて下さい。

tech.smartcamp.co.jp

振り返り: モブプロ振り返り

日次でも振り返りを行っています。

その日の良かったこと課題に感じたことをまとめて、翌日以降に取り組むアクションを決めています。

f:id:yuma124:20191218183352p:plain

随時

振り返り: 振り返り専用チャンネル

良かったこと課題に感じたことを随時共有できるチャンネルをSlackに設けて、リアルタイムにも振り返りをしています。

ここまでくると、どんだけ振り返ってるんだって感じですね。

f:id:yuma124:20191218193233p:plain

まとめ

こうして改めて可視化すると、目標設定を適切なスパンで行いながら、振り返りを回数こなして軌道修正しているなーと感慨深いです。

ちょっと前までは無かったものや、逆にちょっと前はあったけど今はもう行っていない取り組みも思い起こされました。

どちらもチームが最大限に力を発揮するために必要な取り組みだと思うので、目標設定や振り返り自体も改善を続けながら強くなっていきたいですね!