スマートキャンプのPdM(プロダクトマネージャー)1年生の郷田です。 スマートキャンプにはエンジニアとして入社し、現在はSaaS事業のPdMをしています。
そこで今回は、エンジニアからPdMにジョブチェンジして気づいたことを2つ紹介したいと思います。
エンジニア以外の職種の悩みポイント
気づいたことの1点目としては、エンジニア以外の職種の「悩みポイント」についてです。
日頃エンジニアとして働いている方であっても、デザイナー・マーケター・セールス・事業責任者・経営者など他の役割のメンバーに対して「誰が何のために何をしているか?」を理解する努めはされているかと思います。
しかし、エンジニアとして業務を遂行する上でプライドを持って守るべきものは長期的なシステムの成功になります。
そのため、エンジニア以外の職種の悩みポイントは当事者にならなければ理解しがたい問題であり、上記について本気で考える機会は少ないかと思います。
一方、PdMの業務スコープはプロダクトに関わる全領域です。
エンジニアリング以外のデザイン・マーケティング・セールス・事業責任・経営といった全領域を鑑みた上で、最善の一手を考え実施することが仕事になります。
そんな中でエンジニアリング以外の経験をしてきていないPdMが、各領域の専任者と話し施策を実施してもらうためには、彼らの悩みポイントも認識しておく必要があります。
エンジニアが認識しづらい悩みポイントの一例を挙げますと、
現場のフィールドセールス(営業)は、
- 商談数や売上の目標が達成できているか?
- 月の目標を達成できるペースなのか?
- できないのであればどのようなアクションを取るべきなのか?
といった議題を毎週定例で行い、行動を積み重ねていく必要があります。
そのため、時には「サービスのメリット享受が薄いかもしれない顧客だが、この商談は受注していいか?」といったような悩みポイント(葛藤)が生まれることもあります。
これはちょうどエンジニアでいう「動くけどクソコードを今のリリースのためにマージしていいか?」といった悩みポイントに近いかなと思います。
こういった他職種の悩みポイントを知った上で施策の提案ができるか否かでスピード感が圧倒的に変わります。
エンジニアリングの面倒くささ
気づいたことの2点目としては、エンジニア業務の「面倒くささ」についてです。
エンジニアは複雑度の高いコードをアウトプットすることが仕事の一つです。
そのコードは一つのミスで不具合がおき、時には障害の原因となることもあります。
そのため、コードの抽象化や具体化・責任範囲の明確化や粒度の統一・自動テストやプロセスの改善などを取り入れて、短期長期含めて不具合が発生しないための取り組みを行うことが求められています。
一方、PdMは「何をつくるか」「なぜ作るか」といった情報を仮説や検証結果を元に施策としてアウトプットすることが仕事の一つです。
この施策は、事業に関わる全ての協力を元に実行することができます。
コードの実行とは違い、施策の実行にはコンパイラはないためエラーとなって実行できないことは無いです。
また、非常にクリティカルな問題以外は実行後に修正することができます。
したがってPdMにジョブチェンジすると、エンジニア業務の面倒くささに気づくことができます。
また、システム開発に尽力しているエンジニアに感謝する気持ちに気づくこともできます。
※「面倒くささ」と表現しましたが、エンジニアの三大美徳の一つの「怠惰」の視点からエンジニアとしても正しい表現だと考えています。
最後に
以上が「エンジニアがPdMになって気づいたこと」になります。
PdMを経験することにより気づけることは他にもたくさんあります。
PdMの業務を通してエンジニアリングにも活かせる気づきを得ることができるため、エンジニアの方でPdMを経験できるタイミングがあればぜひチャレンジしてみてください!