こんにちは。スマートキャンプの中川です!
普段はBiscuet開発チームでエンジニアをしています。
先日1月22日にテックブログの運営にまつわるパネルディスカッション形式でトークするイベント『Tech Blog Night 〜継続的に社外へアウトプットできるチームを作る〜』が開催されました。
LAPRAS両角さん、クックパッド勝間さん、そして弊社スマートキャンプから笹原が登壇し、増席しても参加抽選枠オーバーの人気イベントとなりました。
本記事はそのイベントレポートとして、各トピックごとに各人が話されていた内容を簡単にまとめたものになります!
- ブログ立ち上げの経緯について(ブログを始めた理由と狙っていた効果は?)
- テックブログの運用方法(頻度、担当者、記事内容の決め方、社内の調整、メンバーのモチベーション維持など)
- テックブログにより得られた効果について
- 過去にあった苦労、失敗について
- 会場質問
- まとめ
ブログ立ち上げの経緯について(ブログを始めた理由と狙っていた効果は?)
勝間さん:
- テックブログ自体は2008年から立ち上がっていた
- 勝間さんが入社する前
- 2008年時点だと社員50名、エンジニア4名の時代
- 主婦は知っているけどエンジニアにはよくわからない、知名度がないサービスだった
- 目的としてはエンジニアの採用
- 自分たちのプレゼンスを上げて採用につなげる狙い
- 勝間さん自身もブログ経由で入社した
- 採用イベントやります!の告知エントリを見て
- 当時目新しかったRailsを使ってリニューアルしていてすごいな、と興味があった
笹原:
- 認知獲得が目的
- 事業領域がtoBのSaaS、マーケティング、メディアなのでエンジニアが全然スマートキャンプを知らないことが課題だった
- いかにして認知を獲得していくか?
- エンジニアブログという手段もあるよね、とはいえなかなか出来ないよねという話は前々からしていた
- えいやで内部の数人で始めた
- ドメインを取得してはてなブログのProプランを購入してスタートした
- エンジニアブログという手段もあるよね、とはいえなかなか出来ないよねという話は前々からしていた
- 個人的な思いもあった
- エンジニアとしてブログ書いてみたい、発信してみたいという気持ち
- 社内にドキュメント書く文化を根付かせたい
- 知見をブログに投稿する流れが出来ればドキュメント代わりに「ブログのこの記事見て」、という使い方も出来るんじゃないかという仮説があった
テックブログの運用方法(頻度、担当者、記事内容の決め方、社内の調整、メンバーのモチベーション維持など)
勝間さん:
- 2008年スタートだが、何回か執筆が止まる期があった
- 実は『ブログ盛り上げていくぞ!』号令が今までに4,5回出ている
- 2009~2011年あたりは人事・広報が主体となって号令をかけてエンジニアが渋々やる、みたいな感じだった
- 言われたからやる、が定常化していてなかなか根付かなかった
- そこで、CTOが主導となってエンジニアへのプレゼンス上げるために書こうね!と当番表を作った
- 半期のはじめに当番表のCSVが吐き出されるおみくじプログラムがある
- 技術側のトップが統制したことがよかった
- 業務として書きましょう、というスタンスだったのもよかった
- 評価にも含まれる
- 盛り上がってきたので最近はエンジニア以外にもサービスディレクターなども投稿している
- とにかく書くことが大事だという文化がある
- 書いたものに対するチェックとかはない
- 2週間に1回エンジニア全員が集まるMTGがあってそのなかでテックブログ紹介コーナーがある
- 書いていれば見てもらえるし書いてなければその場でバレる
- 2009~2011年あたりは人事・広報が主体となって号令をかけてエンジニアが渋々やる、みたいな感じだった
- 実は『ブログ盛り上げていくぞ!』号令が今までに4,5回出ている
笹原:
- 頻度は週1固定で出している
- 向こう1ヶ月分は誰がなにを書くか大まかに決めている
- 一緒に考える・寄り添う姿勢を心がけている
- とはいえ書けないときはある
- その場合は中心メンバーが頑張って書いていた
- チーム全体で書き続けることで文化として定着する
- 最初は週1で書くのもしんどかったが、12月にはアドベントカレンダーを敢行し書ききれるようにまでなった
- 最初はインセンティブを用意していた
- 記事を出しても鳴かず飛ばずだったときにマネージャーにお願いして、1記事で100ブクマ突破したら寿司100貫奢ってもらう約束を取り付けた
- わかりやすいので目標に向かって頑張るようになった
- 記事を出しても鳴かず飛ばずだったときにマネージャーにお願いして、1記事で100ブクマ突破したら寿司100貫奢ってもらう約束を取り付けた
- ブランディングなどは最初期は何も考えずやってた
- 時流に乗ったやつは伸びそうだよね、という意識はあった
- はてブが伸びそうベースで考えていた
- 最近はエンジニアが普段の業務で何をしているか発信できる記事を出すことも心がけている
テックブログにより得られた効果について
勝間さん:
- 圧倒的に採用(に効果があった)
- 「クックパッドに興味もったきっかけ」を聞いたときの返答がほぼテックブログになった
- ここ3年くらい
- 実際にこうして現象として起こっているからこそ続けていかなきゃね、という雰囲気になっている
- テックブログが盛り上がってきたことで、あらかじめ仕込んでおいたネタをリリースする流れがでてきた
- 社内ブログもあるが、そちらは情報を小出しにすることが多い
- その小出しになった情報がまとまってテックブログの記事として投下される
- 社内のメンバーはその記事を読んで全容を知る、みたいなことがままある
- (質問) 1エンジニアが記事を書く頻度は?
- 年1回くらい
- 書く順番は自由に交換OK
笹原:
- 明確なブログ経由での採用はまだない
- 今まで全く認知がなかったところから、「テックブログやってますよね!」みたいな認知が得られるようにはなってきた
- エンジニアにドキュメントを書く力がついてきた
- ブログ以外でもドキュメントを残すようになった
- ブログに開発プロセスを残すことで、採用面談などの時にその記事を見てもらうことが出来るようになった
- 実際に公開されている記事を見てもらうことはブランディングの面でも効果があると感じる
過去にあった苦労、失敗について
勝間さん:
- 良くも悪くもネームバリューがあるブログになってきた
- 書く敷居がどんどん上がってきている
- ちゃんと書かないとやばいと思うと書くのが憂鬱になったりする
- 自然発生した流れとして、Github Enterpriseでプルリクを作って記事本文をレビューしてもらう習慣がある
- メンバー間でレビューする
- レビューを通さないと不安になるようになってきた
笹原:
- 最初の立ち上げ期は量的にしんどかった
- これからはいかにブランディングに貢献していくかを考えないといけない
- 今までは継続を考えてればよかった
- これからは記事内容を精査することが必要になってくる
会場質問
パネルディスカッションの内容は以上となります。
以下は参加者の質問を一部抜粋してお送りします!
運用担当が頑張っていっぱい書かなきゃいけない問題にはどうしたらいい?
勝間さん:
- 当番制度が出来る前は書いてもらうのが難しかった
- その上でブログは仕事のひとつ。書かないのは仕事してないと同じことだぞ、とプレッシャーをかける
笹原:
- 運営が複数人いることはよかった
- 3人で30記事/年くらい書いたが、1人だったら無理だった
- 周りをせっつきつつ、自分たちもやると続けられる
- とにかく投稿に穴を開けないのが大事
- 開発合宿などがあるときは記事を先に仕込んでおく
KPIはどうしている?
勝間さん:
- 特に決めていなくて、PVやはてブの数も全然みてない
- 1年の振り返りとしてはてブが多かった記事を執筆した人にアワードを授与する取り組みはやっている
- 業務としてKPIを追ったりはしない
笹原:
- KPIはあるが特に追ってはいない
- はてブ数がKPIになっていて、はてブが多い = バズった とみなせば認知獲得の指標になる
- 会社のブランディング目線だとKPIも違ってくる
- オーガニックからの流入も少し見ていた
- 社内にメディア運用チームがいる
- どういうタイトルだったらSEOがつよい?みたいなのは社内のメンバーが教えてくれる
- 取りたいキーワードはタイトルの左に寄せるなどテクニックがある
ブログを書くことでの評価はどうしている?
勝間さん:
- 評価内容に社内外でのアウトプットという項目がある
- テックブログはその手段のひとつ
- ちゃんとした記事はアウトプットとして評価するし、逆の場合もある
- ブログ以外の評価対象としてはOSS貢献やイベントの登壇がある
笹原:
- 制度としてはあまり考えられていない
- 職位によるイメージ
- ジュニアであれば「記事を書くこと」となるしシニアであればもっと高い目標になる
- 通常の評価にプラスとして評価することはあるけど、メイン要素として評価することは現時点ではない
まとめ
テックブログの運用に関する非常に実践的な内容が聞けて最高でした。
また、その後の懇親会でお話した方のなかにはこれからテックブログを始めようと思っている方も多くいらっしゃっていて、業界としてテックブログを始める機運が高まっているんだなと感じました!
弊社が実際1年間テックブログを運営してみてどうだったか、をまとめた以下の記事も併せてチェックしてみてください!