ボクシルのプロダクトマネージャーをしている笹原です。
ボクシルの開発チームは今年に入ってから規模をかなり拡大してきました。
一番少なかった2月と比べて3倍近い規模になり、拡大傾向も落ち着かせるフェーズになってきました。
そこで、今回はチームの規模を拡大する中で起こったことや、それに対してどのように対応してきたのか振り返って行きたいと思います。
併せて読んで欲しい記事
昨年の12月に同じように振り返ったときの記事です。
2020年2月〜: 2チーム制
この時期の体制
- プロダクトマネージャー1人
- デザイナー1人
- エンジニア3人
このときはサービスの根幹である資料請求に関する仕様変更のプロジェクトが走っていました。
他部署からの要望や緊急対応があってもプロジェクトの進捗に影響がないように、プロジェクトチームと要望対応・運用チームとに分割しています。
エンジニアが3人しかいなかったこともあり、プロダクトマネージャーがエンジニアを兼務する形で2チーム体制としていました。
リモートワークへの対応
この時期は弊社に限らず多くのチームがリモートワークへの対応に追われていたのではないでしょうか。
3月から全社的にリモートワークすることを選択し、フローが一部変わる部分もありました。
チームの振り返りなど、集まって付箋を使ったワークなどが影響を大きく受けましたが、デザイナーがすぐにFigmaにテンプレを作成してくれて助かりました。
今ではKPTに限らずLean Coffeeなど、他の振り返り手法用のテンプレートも用意され、リモートでも十分に振り返ることができています。
2020年4月〜: 1チーム制
この時期の体制
- プロダクトマネージャー1人
- デザイナー1人
- ディレクター1人
- エンジニア5人
4月から業務委託の方とインターンの方に1名ずつエンジニアとして入ってもらいました。
エンジニアのメンバーが増えたこともあり、この頃からプロダクトマネージャーが開発から離れています。
このときは口コミ機能のリニューアルをしていたのですが、口コミ収集の開始を早めたかったこともあり、1チームにして口コミ機能に集中していました。
また、入って間もないメンバーが半数以上を占める形になったので、2チームだと他のメンバーをサポートしづらかったことも、1チームにした理由の1つでもあります。
チーム内のコミュニケーションコスト増加
1チームの人数が増えたことによってチーム内のコミュニケーションコストが増加しました。
業務委託やインターンの方はフルタイムでの勤務ではないこともあり、情報の共有を通常よりも重要視していたこともそれを加速させていました。
リモートになったこともあり、今までは口頭でのやり取りだけだったものも背景とともにドキュメントに残すようになりました。
2020年6月〜: 3チーム制
この時期の体制
- プロダクトマネージャー1人
- デザイナー1人
- ディレクター1人
- エンジニア8人
6月には社内の他チームから3人移ることになり、8人と更に人数が増えました。
もともとチームの人数が多く、開発チーム内のコミュニケーションコストが高くなっていたこともあり、3チームに分割することにしました。
ストーリーポイントの安定化
この頃から、チーム全体のストーリーポイントが安定しやすくなってきました。
ストーリーポイントの安定のしやすさとチーム全体の規模には一定の相関関係がありそうだと思います。
今回、チーム全体のストーリーポイントが安定したのは、チーム全体がある程度の規模になったことで、1スプリント内で発生する以下のような振れ幅を吸収しやすくなったことが理由ではないかと思います。
- タスクごとに振れ幅
- 各人のパフォーマンスも振れ幅
- 使える時間にも振れ幅
一方で、予測できなかったことやプロセスのボトルネックも吸収できてしまうので、そういったことが隠れやすくなってしまうとも考えられます。
ボトルネックが開発から企画へ
開発チームは3チーム体制になったものの、その開発チームへのインプットとなるPdM、デザイナー、ディレクターは1チームで動いていました。
1チームで3チーム分の企画をしていましたが、次第に開発に企画が追いつかないようになってきました。
2020年9月〜現在: プロジェクトチーム制
この時期の体制
- プロダクトマネージャー1人
- デザイナー1人
- ディレクター2人
- エンジニア9人
6月以降、人数が増え、チームが増え、開発のアウトプットが増えたことで企画がボトルネックになっていました。
そこで、プロジェクトごとに企画のオーナーを決め、各プロジェクト内での意思決定をそのオーナーがするようにしました。
エンジニアがオーナーとしてすすめるプロジェクトもすすめることで、より自律的なチームにしていこうとしています。
まとめ
この半年間のボクシルの開発チームの変遷を課題や発見とともに振り返ってみました。
エンジニアの人数としては3倍になっており、その数字だけでもこの半年間で大きくチームの形が変わったことがおわかりいただけるのではないでしょうか。
そのときどきで課題は発生していたものの、それだけ変わったにも関わらず大きな問題が発生していないのは、以下のような点が寄与していると思います。
- 採用時にカルチャーマッチを重視している点
- 入社後のオンボーディングが手厚い点
- スクラムの考え方が各メンバーにインストールされている点
弊社の採用やオンボーディング、開発プロセスについてもっと知りたい方は以下の記事もご覧になってください。
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